【にほ】ありがとうの声と音を乗せ。 ~3rdライブツアー「Pianoforte Monologue」についての書き記し~
皆さんこんにちは。ようこそセカイ。
・・・この口上恥ずかしいですね。(笑)
さて、先日まで行われていた「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 3rd LoveLive! Tour ~WONDERFUL STORIES~」、関係者及びライブに参加された皆さんお疲れさまでした。今回のライブツアー、精一杯に輝くAqoursの姿が皆さんにはどのように映ったでしょうか。
「あの曲が良かった!」とか「あの演出エッモww」とかいろいろあると思います。そんなこんなで一応ブロガーをやらせてもらってる僕からも何かライブの感想を記事にしてお伝えしようかなと思ったのですが、一曲一曲話していくと長くなってしまうので取り上げて一つだけ。僕がこのライブツアーで一番心を動かされた「Pianoforte Monologue」についてお話ししていこうかなと思います。
※記事を読むにあたって先にこちらの記事をお読みいただけると嬉しいです。飛ばしていただいても大丈夫ですがお時間がある方は是非。
3rdライブツアー、MIRACLE WAVEを無事完成させ会場に溢れんばかりの拍手と歓声が包まれる中、「One More Sunshine Story」から始まったソロ曲パート。埼玉・大阪・福岡、各公演初日には4名の曲が披露されました。そしてその4曲の中で一番最後にやってきたのが梨子ソロ曲「Pianoforte Monologue」です。
ピアノの優しい音色が奏でられる中、メインステージのスクリーン中央に射すさくらピンクの光。それはまるで1期第11話でピアノが待つ舞台に向かう梨子ちゃんの、舞台袖から見たステージの光と同じ。そこから登場した逢田梨香子さん(以下、りきゃこ)の登場の仕方は右腕を掲げるように伸ばしていました。
その登場は「想いよひとつになれ」(以下、想ひと)ラストのAqoursメンバーと同じように、梨子ちゃんにとってもりきゃこにとっても”あの日”の出来事とつながる「Monologue(独白)」が始まるサインなのだと感じました。想いは…もちろんひとつ。
ずっとずっと眠ってたの? 心の熱い願い
目覚めてって あの日きっと呼ばれてたと気が付いた
直前の歌詞「新しい夢と涙 溶け合ったコンチェルト」とあるように「輝きたい!」という願いの下、スクールアイドルという新しい夢を涙と共に見つけた梨子ちゃん。しかしそれはピアノの夢との掛け持ち、コンチェルト(協奏)です。もう一つの夢であり、Aqoursとして活動することで一時的に眠らせていた熱い願い。それは1期第10話で再び呼び起こされました、一人の少女の手によって。
そんな梨子ちゃんの物語を共にするように、この場面でりきゃこは再び右腕を伸ばす振り付けをしています。涙を流しながらも新しい夢を見つけた時の指合わせも。眠っていたもう一つの願いが呼び起こされた時につなぎ合わせた温もりも。そして、たとえどれだけ遠く離れていても仲間の元に届くように伸ばした右腕も、すべてがつながっていたのでした。彼女の夢はあの夜、目覚めてと呼ばれていたのです。
メインステージのスクリーンに映されていたさくらピンクの何か。試聴動画でも曲が流れているその背後に流れている、ゆらゆらと動くその様に自分は「波」、そして「海」を感じました。
千歌ちゃんやAqoursのみんなと出会って彼女は新しい夢に出逢えた。新しい夢を追いかけることで自分の中で眠り、止まっていたピアノへの希望に、「WAVE」が流れ込むように時が再び動き出した。そして自身が求めた音を手にすることが出来たあの時、彼女は遂に「海」に還ることが出来たのです。
もはや迷いなくピアノへと向き合えるようになった彼女ですが同じくして「海」によって支えられた人物がもう一人います。彼女の震える指先が引き起こしてしまった”一人”の”ひとつ”の失敗。その前に広がったものはさくらピンクの光の「海」、そして仲間達と僕ら観客の想いがひとつになったあの空間。
りきゃこが間奏の時に現れる鍵盤をちゃんと弾けたことは桜内梨子という少女の”STORIES"を体現するだけでなく、あの日の自分への成長を意味しているように感じました。
その演奏の前にある2番サビ冒頭の「あなたを音で抱きしめたいの」。りきゃこにとってはあの曲は自分の弾くピアノの音でメンバーを支えたいというものなのかもしれません。
しかしスクリーンではそう”謳う”彼女の周りをさくらピンクの五線と音符が包んでいて。それは姿、形は見えないけれど彼女のすぐそばで彼女のことを一番に支えている梨子ちゃんからりきゃこへの言葉と演出の可能性。あの日、あの時、あの曲を成功させることが出来たのは彼女のもとに梨子ちゃんがいたから。音で抱きしめられているのはりきゃこも同じなのです。
曲の最後のりきゃこによる一音一音の丁寧な演奏。再度スクリーンに現れた鍵盤から溢れだすその音は想いをひとつにした仲間たちと同じイメージカラーの色をしています。
間奏の演奏では自分達が求めた「海」の音を奏でました。自分達の中に流れる音を演奏しました。しかし今は違う。彼女達の音が仲間を抱きしめるものであるように、自分達の演奏も”一人”で向かう鍵盤だけど”独り”ではないと分かったのです。曲を最後までちゃんとやりきり「ありがとうございました。」と告げたその時、初めてりきゃこはあの日へのリベンジ、そして決別が出来たことでしょう。
強さも弱さも見せてくれた今の彼女達ならもう一度あの舞台に・・・僕はそう思います。「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~」。タイトルにある「Sailing to the Sunshine」はTVアニメ1期OSTのアルバム名です。
まだどんなライブになるかはわかりません。ですが。1期の挿入歌たちがまたライブで見ることが出来るのではないかという期待を胸に抱いて。そして、またいつか「想いよひとつになれ」を、笑顔で演奏する二人の姿が見れる日を楽しみにしています。
でも本当よ忘れないでね
出会えて嬉しくて…
本当なの
忘れないでね
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